50代から歯科矯正をすすめる理由
- 大人の矯正
できれば矯正したい、と思っている方は結構多いですよね。
矯正は何歳になってもできます。ただ、年齢が上がるにつれて悪条件が増えていくのも事実です。
お口の中の差し歯や茶色に変色した歯を見て、あきらめてしまっている気持ちもわかります。しかし、実は、その差し歯や20年以上も前に治療した歯があるからこそ、50代の矯正は、子供の矯正よりも早くできたりするのです。差し歯や虫歯で治療した歯の形を変えることによって、矯正による歯の移動が少し楽になるのです。今回は、50代の矯正で注意すべきこととメリットについて、お伝えします。
1.50代の矯正の4つの注意点
1-1虫歯のチェック
50代になるころには、20年以上前に虫歯の治療を受けた歯が何本もあったりしますよね。それらの歯は、痛みがなくても長い間に虫歯が再び少しずつ進行していたりします。また、根の先に病気があることもあり、レントゲン写真ですべての歯をチェックする必要があります。
1-2歯ぐきのチェック
歯みがきが上手くできていなかったり、あるいは、かみ合わせに問題があって、歯を支える骨がなくなっている(歯槽膿漏)場合があります。ひどいと矯正での歯の移動ができなかったり、矯正後に歯のグラグラがなかなか落ち着かないことがあります。
1-3親知らずのチェック
大人であっても親知らずが生えているとは限りません。スペース不足で埋まったままの親知らずがとても多いのです。また、親知らずの前の歯(6歳臼歯や12歳臼歯)が虫歯などで長くもたないと予想される場合は、それらの歯の代わりに親知らずを使うように矯正することが多いのです。必ずレントゲン写真で親知らずの有る無し、大きさ、方向をチェックし、どの歯が長く使える丈夫な歯かを見極めることが大切です。
1-4あごの関節のチェック
あごの関節に痛みがあったり、スムーズな動きができない方が、ときどきいます。
また、なかには朝起きたら、「口が開けられなくなっていた」という経験をされている方もいます。
こういう場合は、今、口が開けられるからといって治ったわけではありません。あごの関節の病状は徐々に悪くなってきています。あごの動きを調べる検査(Cadiax)をして、あごがどういう位置で、どのように運動しているのかを調べることが必要です。
2.50代の矯正のメリット
2-1子供に比べ、痛みに対応しやすい
一般的に大人の方が、矯正の痛みが強いと言われていますが、痛みは年齢よりも人それぞれの痛みに対する強さに左右されるようです。
また、神経質な方は痛みに敏感なようです。
大人は、子供と違って、日々の食事を自分で決めることができます。矯正で歯が痛くて、かめないと思えば、お粥やうどんなどやわらかい物を食べることができます。なかには、丁度良いとばかりにダイエットに利用している方もいます。
2-2やる気と時間がある
親に連れて来られるお子さんに比べて、大人はやる気満々です。時間のかかる歯磨きも一生懸命に取り組んでくださいます。お口の中が清潔に保たれていると、矯正もしやすく、すべてが上手く行く印象があります。受験勉強や部活に追われるお子さんに比べ、スケジュールに余裕があります。常に手鏡でお口の中をチェックさせている方が多く、ちょっとしたトラブルにも対応が早いのです。おかげで、矯正はスムーズに進められます。
2-3差し歯や虫歯の治療済みの歯が多い
差し歯や金属の冠をかぶったような歯は、その形を変えることが容易です。したがって、歯を動かす量が少なくて済んだり、矯正だけできちっとかみ合わせなくても、歯の形態を変えることにより理想的なかみ合わせを作ることができます。それは、矯正の時間を短くできるということです。
3.ゆうデンタルオフィス治療例
前歯のガタガタがひどい状態でしたが、親知らずを4本抜いて矯正しました。
矯正装置が付いていて、歯磨きが難しい状況ですが、とてもきれいに磨けています。
上の2番目の歯2本は先天的に小さい歯でしたので、セラミックで形態修正しました。
4.まとめ
50代の矯正は、子供に比べ、悪い条件が目立ちます。
しかし、それらの悪条件をメリットに代えて、矯正することで満足のいく結果を得ることができます。きれいな歯が並んだことで、笑顔が増え、とても明るいお顔になったことを付け加えておきます。